製販分離で顧客単価2倍を実現 ─ 112名体制を支える業務標準化の仕組みFLOW導入事例 ベリーベスト税理士法人さま
6年間で人員6倍、顧客単価2倍。急拡大する組織で「誰がやっても同じ品質」をどう担保するか。パート社員100名超の製造部門を支えるタスク管理と標準化の取り組み。
「FLOWがなければ、この規模での製販分離は実現できなかったです」
製販分離を成功させるには、「採用」「人材定着」「業務フロー確立」の3つの壁を乗り越える必要があります。特に業務フローの確立は、ツールなしでは不可能でした。
以前は進捗管理といえばExcelでしたが、複数担当者が同時に関わる製販分離体制では、
リアルタイムの情報共有と明確な完了条件の設定が必須です。FLOWを導入したことで、「誰が」「どこまで」「いつまでに」やるのかが明確になり、
引き継ぎミスやチェック漏れが激減しました。特に重宝しているのは、タスクにマニュアルやチェックリストを紐づけられる機能です。
パートスタッフが増えても、品質を落とさずにサービス提供できているのは、FLOWによる標準化の賜物だと感じています。製販分離を検討している事務所には、ぜひFLOWの導入をお勧めします。
業務の見える化と標準化が、組織拡大の基盤になります。
荒井 悠輔 氏
税理士法人ベリーベスト 経営企画室 シニアマネージャー
株式会社ベリーベストサポートオフィス 代表取締役
導入企業プロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 法人名 | 税理士法人ベリーベスト |
| 所在地 | 六本木本店、水道橋支店(事務センター) |
| 人員規模 | 112名(2024年時点) |
| 事業内容 | 税務顧問、記帳代行、相続・事業承継、M&A支援 |
| インタビュー | 荒井 悠輔 氏(経営企画室 シニアマネージャー/株式会社ベリーベストサポートオフィス 代表取締役) |
Q1. ご事務所のご紹介をお願いします
弁護士法人ベリーベストを母体とするグループ企業で、六本木に本店、水道橋に事務センターを構えています。現在はスタッフ112名体制で、製造部門の大半はパート社員が担っています。
顧問先へのサービスは税務顧問と記帳代行が中心ですが、弁護士法人経由で富裕層のお客様も多く、相続・事業承継やM&A支援にも力を入れています。グループ連携を活かした高付加価値サービスの提供が強みですね。
Q2. 製販分離に取り組まれた背景を教えてください
2018年当時、事務所は18名体制でした。そこから組織を拡大していく中で、従来の「一人の担当者が全てを担う」モデルでは限界があると感じていました。
税理士試験の受験者数は2011年の約7万3千人から2021年には約3万8千人まで減少しています。
有資格者の採用が難しくなる中で、業務を分解し、パート社員でも担える部分を切り出していく必要がありました。
製販分離により、窓口担当者はお客様とのコミュニケーションに集中し、
入力や申告書作成は製造部門が担う体制へ移行しました。
結果として、2024年には112名体制、顧客単価も年額61万円から128万円へと2倍以上に成長しています。
Q3. 製販分離を進める上での課題は何でしたか
大きく3つの壁がありました。「採用の壁」「人材定着の壁」「業務フロー確立の壁」です。
採用については、都心ではなくベッドタウン(さいたま市北区土呂町)に事務センターを置くことで解決しました。「働きたいけど働けない」主婦層にアプローチし、100名以上の応募を獲得できました。
人材定着については、福利厚生の充実と給与体系の見える化で対応しています。急な休みOK、子育て最優先、ネイル・髪色自由といった環境を整え、研修受講や資格取得に応じた「スキル給」制度も導入しました。
そして最も難しかったのが業務フローの確立です。ここでFLOWが大きな役割を果たしています。
Q4. FLOWはご事務所でどのように使われていますか
タスク管理・顧客管理・工数管理を統合的に使っています。特に重要なのは、複数担当者間の業務フロー管理ですね。
製販分離では、1つの案件を窓口社員→入力スタッフ→監査担当→窓口社員と、複数のスタッフがリレー形式で担当します。FLOWで各工程の「実施事項」「チェックリスト」「完了条件」を明記することで、引き継ぎがスムーズになりました。
また、内部マニュアルをFLOWに格納し、タスク実行時に即座に参照できるようにしています。
FLOWで進捗管理をしている業務
- 月次顧問(帳簿確定・帳簿チェック)
- 決算報酬(申告書作成・申告書チェック・内訳書作成)
- 決算前面談・決算事項確認
- 年末調整・法定調書
- 消費税有利不利判定
- 電子申告
期限があり、複数担当者が関わる業務は全てFLOWで管理しています。
サービステンプレートを活用し、業務ごとに標準的な工程を設定しています。
Q5. FLOW導入前の課題を教えてください
製販分離前は、進捗管理といえば「Excelの進捗表を毎日更新する」というルールでした。でも、チャットや電話の割り込みで優先度付けが困難になり、形骸化していました。
また、業務品質が担当者のスキルに依存していました。作業の進め方、判断基準、チェックの粒度が人によってバラバラで、経験の浅いパートスタッフには荷が重かった。
特に問題だったのは以下の5点です。
- 作業が担当者のスキル任せになっていた
- 判断が担当者のスキル任せになっていた
- クライアントへのヒアリングが不足していた
- 期限管理が担当者任せだった
- チェック能力にばらつきがあった
製販分離を進めるほど関わる人数が増えるので、この属人化の問題は深刻でした。
Q6. FLOWを導入して感じている効果を教えてください
①誰がやっても同じ品質を実現
工程ごとに実施事項とチェックリストを設定したことで、経験の浅いスタッフでも迷わず業務を進められるようになりました。新人パートさんの立ち上がりが早くなったと感じています。
②引き継ぎミス・チェック漏れの激減
複数担当者間での引き継ぎ時に「言った言わない」がなくなりました。タスクを見れば、前工程で何をしたか、次に何をすべきかが明確です。
③進捗の見える化
管理者として、全ての案件の進捗状況がリアルタイムで把握できるようになりました。遅延しているタスクにすぐ気づいて声掛けができます。
④残業の大幅削減
1人あたりの担当件数は35社から15社程度に減りましたが、その分大型顧客に注力できるようになり、単価が上がりました。残業もほぼなくなっています。
⑤研修体系との連動
パートスタッフの育成においても、FLOWが活躍しています。研修受講状況と業務アサインを連動させることで、スキルに応じた適切な案件配分が可能になりました。
研修体系の例:
- 日商簿記検定対応
- 弥生会計入力基礎
- freee入力基礎
- 日々の会計研修
- 決算処理研修
- 法人税申告書研修
- 消費税基礎研修
研修を受講したスタッフには「スキル給」として時給に反映される仕組みを導入。FLOWでスキル状況を可視化することで、公平な給与体系と適切な業務アサインの両立を実現しています。
Q7. 業務標準化の工夫を教えてください
FLOWと連携させる形で、各種チェックリストを整備しています。
消費税有利不利判定シートは、ヒアリング項目からフローチャート、判定計算までを一つのシートにまとめました。これをFLOWのタスクにリンクさせることで、担当者が迷わず判断できます。
決算事項確認シートでは、株主総会の実施、役員変更、減価償却資産の確認など、決算時に必ず確認すべき項目を網羅しています。
法人申告書チェックリストと電子申告UPチェックリストも同様です。基本情報、別表、内訳書、地方税、消費税など、チェック項目を細かく設定して、誰がチェックしても同じ品質を担保できるようにしています。
| チェックリスト名 | 用途 |
|---|---|
| 消費税有利不利判定シート | ヒアリングシート、フローチャート、有利判定の計算 |
| 決算事項確認シート | 株主総会、役員変更、減価償却、事前確定届出給与など |
| 法人申告書チェックリスト | 基本情報、別表、内訳書、地方税、消費税など |
| 電子申告UPチェックリスト | 申告前の最終確認(利用者識別番号、市町村申告など) |
これらをFLOWのタスクにリンクさせることで、チェック漏れを防止し、品質を担保しています。
Q8. FLOWの評価をお聞かせください
製販分離には、業務フローを可視化し、標準化するツールが不可欠です。
FLOWはまさにそのためのツールだと感じています。
特に重宝しているのは、タスクにマニュアルやチェックリストを紐づけられる機能です。
パートスタッフが100名を超える規模になっても、品質を落とさずにサービス提供できているのは、FLOWによる標準化の賜物だと思います。
以前の進捗表方式では、複数担当者が同時に関わる製販分離体制に対応できませんでした。
リアルタイムの情報共有と明確な完了条件の設定ができるFLOWがあってこそ、今の体制が実現できています。
Q9. 製販分離を検討している事務所へのアドバイスをお聞かせください
採用・定着・業務フローの3つの壁をクリアする必要があります
製販分離は単に「作業を分ける」だけでは成功しません。
パート社員を採用できる立地、定着させる福利厚生、そして業務を標準化する仕組み。
この3つが揃って初めて機能します。
標準化ツールへの投資を惜しまない
「誰がやっても同じ品質」を実現するには、ツールへの投資が必要です。
Excelでの進捗管理には限界があります。製販分離を本気で進めるなら、
FLOWのような専用ツールの導入をお勧めします。
チェックリストを作り込む
ツールを入れるだけでは不十分です。消費税判定、決算確認、申告書チェックなど、
業務ごとのチェックリストを作り込むことで、ツールが活きてきます。
インタビューは以上となります。ありがとうございました。
税理士法人ベリーベスト様のツール導入効果と活用ポイント
| 指標 | 導入前(2018年) | 導入後(2024年) | 変化 |
|---|---|---|---|
| 顧客単価(年額) | 61万円 | 128万円 | 2.1倍 |
| 人員数 | 18名 | 112名 | 6.2倍 |
| 1人あたり担当件数 | 35社 | 15社 | 大型顧客対応へシフト |
| 残業 | 常態化 | ほぼゼロ | 大幅改善 |
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 01:製販分離の3つの壁を同時に解決 | 採用はベッドタウン戦略、定着は福利厚生とスキル給制度、業務フローはFLOWによる標準化。3つの壁を同時に解決することで、6年間で人員6倍・顧客単価2倍という成長を実現しました。 |
| 02:チェックリストとFLOWの連携 | 消費税判定、決算確認、申告書チェックなど、業務ごとのチェックリストをFLOWのタスクにリンク。「誰がやっても同じ品質」を仕組みで担保しています。 |
| 03:複数担当者間の業務フロー可視化 | 製販分離では1つの案件を複数スタッフがリレー形式で担当。FLOWで各工程の実施事項・完了条件を明記することで、引き継ぎミスやチェック漏れを防止しています。 |
あわせて読みたい記事



