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「記憶」から「記録」へ ─ 開業4年で売上7,000万円を達成した業務管理術

記憶から記録へ転換する業務管理イラスト
目次

「記憶」から「記録」へ ─ 開業4年で売上7,000万円を達成した業務管理術

自分の『記憶』に頼らず『記録』に頼ること。不安に駆られる時間や心配でなんとなくモヤモヤする案件も、可視化しきちんと管理することで完全にクリアな状態に。

慎重になるシステム導入、決め手は一元管理のしやすさとシンプルさでした。あれこれ追加してカスタムする足し算型もよいですが使わないものも多いですが、「これが必要!」というど真ん中だけをシンプルに揃えたツールがFLOWです。

たちばな税理士事務所 渡邉代表


Q1. 事務所の紹介とご状況を教えてください

開業したのは2018年9月ですが、数か月はホームページ作りや料金表を考えるなど、ほぼ準備期間でした。2019年1月から営業活動を本格的に開始したという感じです。

営業については、前の事務所から退職祝いとしてお客様を2社引き継がせていただいて。月額報酬が2社で3万5000円からのスタートでした。当時はオフィスもなく、実家の花屋で倉庫として使っていた内装を綺麗にし、看板をつけて事務所をスタートしたという感じです。

従業員は現在フロントメンバーが5名、アシスタント1名、私を加えて合計7名となりました。


Q2. フロントメンバー中心でアシスタントさんが少ないということは、製販分離はどのようにされていますか

今は意図的に製販分離をしない選択をしています。製販分離を導入して入力チームを作るのは簡単ですが、STREAMEDやマネーフォワードを活用し、入力負荷がかなり低い状態なんです。例えば月次の会計処理なら早ければ30分で終わります。

そういうシステムを活用している中で、長年培われた今まで通りの事務所の仕組み、アシスタントがいて、チェッカーがいる入力チームを持つ必要がないかもしれないと思いまして。今はこの体制でどこまでやれるかを試しているところです。


Q3. 開業時からフロント社員が多い事務所にされたかったのでしょうか

開業時からフロント社員が多い事務所づくりについてのインタビューイラスト

スタートしたばかりの頃は一人でやっていこうと考えていました。マネーフォワードなどのシステムを使ってなるべく入力を効率化し、場所も選ばない働き方をしようと思っていたんです。

その理由は2つありまして。1つ目は、税理士一人なら自宅でも事務所でも移動先でも自由じゃないですか。お客様を増やしつつ収入がある程度安定した場合、従業員を雇うことなく経営ができれば、一番シンプルかなと。2つ目は、ほかの経営者さんと同じような経験をしたいと思ったからです。開業1年目はどこの経営者もおそらく従業員を雇う余力は無いと思うので、皆さんご自分で全部を行っているんですよね。その経験を自分もしようと思い、最初は全部一人でやってみました。

実際のところ80社ぐらいまでは一人でできていて、年間売上は2,000万円を超えることができました。この経験から、メンバーを採用するときに20~30社の入力であればフロントメンバーだけでも残業なしでできると思い、現在のような組織にしています。結果的にも十分だなと感じています。

製販分離をしないメリットはもう1つ。1人ですべてを担当していると全体状況を誰よりも理解した状態でお客様の前に立てるんです。レシート一つまで記憶に残っていると面談の時に「こんな取り組み始めたんですね」「あのお店良く行ってらっしゃいますよね、僕も行きます」など、そういうちょっとした会話ができるとお客様にとっても「あぁ、よく見てくれているな」という信頼関係や安心感に繋がっていくと思います。


Q4. 一人で全てを担当するスタイルは職員さんも実践されているのですか

そうですね。議事録が残っていますので、その履歴を実際に見て確認するとそうしたスタイルで行っています。


Q5. 教育体制はどうされていますか

うちは未経験または事務所経験2年以内位の経験の浅いメンバーを中心に採用しています。初めてのフロントメンバーとして迎えた2人は、私がOJTで面談の同席をしたり、会計処理をチェックするたびに修正したり、ほぼマンツーマンに近い状態で教育してきました。そこから半年に2人位のペースで採用をしているので、その次のメンバーは私が直接指導したメンバーが教育担当という形にしています。

教育の基本方針として、その仕事ができるかの判断は”他の人に説明できるかどうか”で分かると考えています。よく理解している事は簡単かつシンプルに第三者へ説明ができて、相手にもすぐに伝わるんですよね。だから教わったことが吸収できているか確認するためにも、必ず次に教える立場にするようにしています。教育期間は半年で終わって、今は4ローテ目まで来ています。

いつでも知識を増やせるように気になる本はどんどん買うようにすすめていて、それぞれが調べること学ぶことへ前向きに取り組んでくれています。この業界はノウハウが活きる部分もあるのですが、制度が存在しますので多くのことは調べれば分かると思っています。ですから調べる前に質問をしてきたときは、必ず「調べた?」と聞くようにしているんです。「調べたらこういう風に書いてあったのですが、これでいいですか?」とか「この見解もあったのですが、こちらの処理はどうですか?」とか、個々のメンバーが理解を重ねた上での質問をしてくるまでは打ち返すようにしています。


Q6. 今の7名の体制になって売上高はいくら位になっていらっしゃいますか

約7,000万円です。創業からずっと毎月4件ペースで顧問契約、スポットやショットを加えますと5~10件位、ずっと増え続けています。このペースなら6年目が終わる頃に売上1億円程になると思います。

1億円という金額はゴールというより一つのマイルストーンとして捉えています。サービス提供を安定させるため、体制を早めに整えて10~15人のチームを作りたいです。売上が1億円位ならキャッシュフロー的に良いのではという想定のもと、今はそのような目標に向かっています。

本当は”4年で1億円”と思っていたので、2年ビハインドなんですけどね。笑


Q7. 当初の計画ではもっと獲得ペースを上げようと考えられていたのですか

はい。創業当時、月3件ずつ契約が取れていましたがそれでは暇だったんですよ。3件ずつ増えても、3・6・9・12という感じで。それで2019年の本格稼働からは月5社を目標に設定しました。その後、4年で目標1億を目指し、2年目は5件、3年目は7件、4年目は9件の月の顧問契約獲得目標を組んでいました。でも、いざ進んでみると1年目・2年目がとてもきつかった。

メンバーを増やして育成しながら、自分のお客様をスピーディーにフロントへ引き継ぐことができませんでした。とてもじゃないけどこれは無理だと思い、無理なくしっかり伸ばしていこうと方向転換しました。4年で1億円の目標が自己満に感じられてきて、それよりもっと大切なものがありますし、確実に拡大して安定感を得られる方が絶対にいいなと思ったので。今は月4件という微増の獲得をひたすら続けています。


Q8. FLOWはご事務所でどのように使われていますか

FLOWの事務所での活用方法についてのインタビューイラスト

タスク管理・日報・議事録管理をメインで使っていますが、私自身がよく見る部分は議事録と月次タスクのサマリーですね。時系列で出ますので、検算するときはここから見ています。窓口担当者から検索をかけて状況を確認して「このお客様の資料を貰っているはずなのに、なんで会計処理が進んでいないんだろう」など気づきを得て声掛けを行っています。

FLOW活用 2つのシーン

1. 月次タスクサマリー 顧問先の月次業務について過去1年分の進捗状況を見える化

「記憶」から「記録」へ ─ 開業4年で売|写真

2. 月次議事録 顧客別に1年分の面談議事録の有無が確認できるサマリー

「記憶」から「記録」へ ─ 開業4年で売|写真_2

Q9. FLOWを導入される前の課題を教えてください

開業後60~70社のフロント業務を自分一人で担当していた時に、誰の会計処理がどこまで進んでいて、いつ面談したかが分からなくなってしまいまして。記憶に頼れなくなったんです。ちょうど10人体制に早く持っていきたいと考えていた時期とも重なります。「あの事務所は良いサービスで評判だよね。だから使ってみたら?」とお客様の御紹介で業務が拡大していくのが理想的なカタチだと考えていました。

大切なのはしっかりやるべき事をしてベースを築き、プラスで付加価値のあるサービスを提供する事。契約で取り交わしたことをきちんとできてない人がお客様に信頼されるわけがない。信頼を築く一歩として「抜け漏れがないようにきっちり管理したい」という課題を抱えていたのが導入前です。

自分一人でも分からないようでは、10人体制で8人フロントになったとき、絶対に混乱が生じることは予想できました。2年目(2020年)の秋から冬にかけてはフロントメンバーを採用する予定だったので、フロントメンバーが顧客対応を開始する前に仕組みを整えたいと思ったんですね。進捗を記録で残せるような仕組みが無いかと探したり、検討している最中、株式会社マネーフォワード様のセミナーでFLOWを知りました。


Q10. FLOWを検討するときにリストアップして利用を検討されたサービスはありましたか

kintoneは候補にあがりました。またお客様管理という面でセールスフォースを独立してすぐの頃に一度使いましたがよくわからなくて解約した経験があります。


Q11. FLOW導入を決定した際に候補製品との比較基準と決めた理由を教えてください

kintoneの検討に入る前にセミナーでFLOWのお話を聞いて、思い描いていることがダイレクトにできると思い導入を決めました。毎月の業務でどのお客様が何月分まで処理が終わっているか、いつの面談で何を話したかなどが全て一元管理できることを知り、これだ!と思ったんです。

価格もリーズナブルでしたので早々に導入を決めました。ありがたいことに操作面をフォローしてくださることに加えて、税理士事務所のことをよく分かっている担当者がついてくれる安心感もあり、早くお願いしたいと思いました。

1億10人体制という目標、ゼロから立ち上げて人を増やす…そこには様々なハードルがあることは感じていましたので、先回りして多彩なアイディアを貰えるかもしれない期待は高まっていました。


Q12. FLOWの効果についてお伺いします。実際に使用されていかがでしょうか

頭で思っている事を書き出してみるとスッキリすることがありますよね。要は可視化されているからだと思うんです。FLOWは可視化するシステムだなと。

「あれってどうだったっけ?」というのを『記憶』に頼るのではなくて『記録』に頼る。ストックを積み上げていくことで業務の解像度が上がるんですよ。

税理士は抜け漏れがあるかもしれないということに対して不安に駆られるんです。「あのお客様に何か言われてなかったかな」とか。なるべく心配すべき項目を減らして、業務解像度を上げる。お客様に迷惑をかけないために。

FLOWの説明をしてくださった担当さんは「この規模(3名)ならなくてもできるし、FLOWなしで管理を行っているところもあります」と率直な意見をくださったんです。でも先々を考え、使用する利点を想像したら絶対にあった方が良かった。税理士事務所の運営解像度が上がるんです、間違いなく。

何となく感じている不安が、完全にクリアな状態になる感じです。私が事務所を経営している間は絶対に(FLOWがないと)無理ですね。


Q13. FLOWの評価をお聞かせください

いいですよね。システムの機能は足し算というよりも引き算だと思っていて。必要なものが必要な状態で揃っていることが一番使いやすい。あれこれできる機能が多いとすごくやりずらく感じてしまう。できる機能が多いと使わないことが勿体ないと思ってしまうんですよね。

でもFLOWは税理士事務所や社労士事務所が必要なものだけを想定して作ってくれているので、必要なものが必要なだけ揃っていて、無理なく使えています。


Q14. 現在、業務の見える化・タスク管理に課題を感じられている先生に、課題を解決するためのサービス選びのコツ・ツボ・注意点のアドバイスを是非お聞かせください

業務の見える化とタスク管理のサービス選びのコツについてのインタビューイラスト

一人の事務所であればもちろん使わないかと思います。ただ、私自身は会計事務所としてお客様のため10人ぐらいの体制の方がいいと考えています。だから、人数が増えて社内管理をするタイミングになったとき、自分の『記憶』に頼るのではなく『記録』に頼るという意味で、このようなシステムはどんどん使われるべきだと思うんですよね。

月次のタスク管理を実際にスタートできたのはFLOWを導入して1年後。システム導入に意気込み過ぎて、多くの業務フローを設定したり仕組みを考えていたらあっという間に時間が経っていました。ちゃんとやりたい気持ちが強すぎて導入が遅れてしまったという失敗談です。

月次タスク(記帳代行や面談)の中にあるステップ(資料回収→入力などの手順)を3つ4つと最小限にしぼったことで導入がうまくいったと感じています。項目の増設や細分化は社内運用に慣れた頃に着手するといいと思います。はじめはなるべくシンプルに、意気込みすぎずにとりあえず簡単なところからスタートすることをおすすめします。届出から作って、作成・検算・提出の3つでも良いと思います。そういった運用からスタートすることで月次タスク(月次で行う記帳代行や面談など進捗管理)の導入がぐっと進みました。

サービス選びで意識したことは、何でも設定できるシステムは自分の利用頻度に見合うかという点です。Salesforceやkintoneはカスタムでいろんな機能を無限に設定できる便利さが売りだと思います。ただ、それを勉強して設定する時間が取れないのが税理士事務所の先生ではないかと思うんです。

だからこそシステムは足し算でたくさん増やせる機能が付いたものではなく、引き算が重要なのではないかと。絶対に必要なラインナップで、シンプルに使える状態の方がいいじゃないですか。FLOWは税理士事務所向けに機能を用意してくれていて、最高だと思いサービスを選びました。

それと会計事務所にもともとある伝統的なサービスを使うのが個人的に得意ではなくて。感覚的に使いたいと思えるものが良いですね。毎日開きたいと思えるデザインの進捗管理表の方がいいのかなと思っています。


組織作りについて

サービス選びとは異なりますが、組織作りについて少しお話しさせていただきます。今、私がフロントで対応しているのは面談が月3~4件位、顧問で何かあったら答えますというのが20件位、アクティブに動いてるのは10社位です。

とにかく人材を育てて業務を引き継いで自分の対応件数を減らしていきました。当初はクオリティが下がったとおっしゃる方も数名いらっしゃいました。引き継いだ担当者がお客様に信用されるまでめげずに続けてくださったこと、本当に感謝しかないです。もちろん良いこともありますよ。お客様の年代によっては、歳が近いフロントの方が私よりも喜んでいただけます。完全に離れたわけではなく、何かあればフォローできる体制ができています。総合的にも、お客様のためにも、私たちが目指す将来を見据えた組織作りを行っています。


Q15. 解約される不安はありませんでしたか

勿論、最初は怖かったです。ご紹介で成り立っていましたのでサービスクオリティが下がって紹介が途絶えたら事務所の成長が止まってしまう。色んな葛藤はありましたけど、やってみてダメだったらフロントにまた自分が立てばいい。人材を育てればいい話だと思ってまたした。

結果的に、成長が止まることなく紹介の件数も変わらないですね。今となっては私に時間の余裕があるので、営業が来たらスパッと面談してスパッと契約ができています。去年は毎月の新規契約数が4件弱、今は5件弱で推移し、紹介数も成約率も上がっています。


Q16. 最後にFLOWへの今後のご期待をお聞かせください

ユーザー目線で過不足なく良い機能を追加してくれたらいいなと思っています。新しいアイディアや機能があれば、必要なものをどんどん増やしていっていただけると嬉しいです。


インタビューは以上となります。ありがとうございました。


たちばな税理士事務所様のツール導入と活用術ポイント

ポイント01:使いたい&必要な機能を決める 事務所にとって必要な機能が何なのかを決めて、その上でコストや利便性を比較する。なんでも揃っている場合や、カスタマイズ性に優れているサービスを選んだ場合、設定・カスタマイズを行うメンバーがいない場合、サービス活用ができない場合が多いので注意。

ポイント02:最小の工程管理にすることで見える化を実現 システム導入をする場合、あれもこれも管理したいという欲が出がち。まずは、シンプルな工程管理から実践することで、社員の負荷を減らすと共に、仕事の全体が見えることを優先する。その上でさらに細分化した工程管理にするかを検討する。

ポイント03:組織化する前にツール導入、全員にとって”ツール利用が当たり前”を実現 たちばな税理士事務所では3名の時点でツール導入を決断。メンバーが少ないタイミングでルールを設定したため、新規メンバーが増えた場合にやり方をレクチャーすることで全員活用が成功。個人の独自管理がされないような仕組みを実現されました。

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